【出身者対談】 グローバル企業出身の2人に聞く!日本から世界へ挑戦することの意義

2021年以降、ジールスにはさまざまな会社で豊富な経験を積んだ仲間が100名以上ジョインしました。今回は、日本を代表するメガベンチャーの出身者に焦点を当て、それぞれのキャリア選択のポイントやスタートアップとの比較について伺いました。CROSS TALKならではのリアルな話が、これから転職を考える人のヒントになるかもしれません。
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角田 健一(Ken)
アメリカ カリフォルニア州生まれ。ハワイの大学へ進学後、個人事業主としてイベントコーディネーターに従事。日本のスタートアップへの就職を機に、来日。海外拠点も含むチームマネジメントや生産管理を実施。その後、楽天へプロジェクトマネージャーとして入社。事業会社を経て、2021年9月ジールスに入社。アカウントプランナーを経て、現在は米国法人のセールスマネージャー。
<楽天での経歴>
2016.11- 2018.11
ECインキュベーション開発部
プロジェクトマネージャー
内容:社内開発を担当しているエンジニアチームのプロジェクトマネージャーを担当。主には営業からの要望を要件定義に落とし込み、開発とアジャイルに伴う計画と実行。担当していた案件の新規機能開発や旧DBから新DBへのマイグレーションも成功させる。
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上杉 智亜紀(Chucky)
中学までカナダで過ごした帰国子女。新卒で楽天に入社。クライアントワークを通して自社プロダクトに誇りを持って働くことへの憧れが強くなりファーストリテイリングに転職。パンデミックによって購買体験のあり方が変化することを体感する中、チャットコマースによる接客のデジタル化が可能なジールスを知り、2021年5月に入社。新規事業の立ち上げを経て、現在はテクノロジー本部のマネジメント業務に従事。
<楽天での経歴>
2014.4-2016.9
楽天インサイト事業部 国内ディレクター
内容:事業会社を中心とした国内クライアントのブランド認知調査、広告測定調査、利用実態調査などの市場調査データ制作・進行・PM
2016.10-2018.9
同事業部にて海外ディレクターへ
内容:国内クライアントの海外調査における市場調査データ制作・進行・PM
2018.10-2020.9
楽天インサイトグローバル事業部
SOPM (Sampling Operation Project Manager)
内容:日本のクライアントが海外調査を実施する際の、現地フィールドワークのPM(海外提携会社への調査内容インプット、調査員へのインスト等)
Contents
言語にスキルが加わって、ようやく自身の武器になる
− お二人に共通するのが海外でのバックグラウンドだと思うのですが、企業選びでもやはりグローバルは意識されたのでしょうか?
Chucky:新卒から一貫して「日本発世界」で戦える企業で働くというポリシーを持っています。新卒で楽天を選んだのも「楽天経済圏」という言葉が大々的に打ち出されていた時期で、EC黎明期に楽天トラベルや楽天市場などさまざまなサービスを続々と出している姿勢がすごくイノベーティブに見えたからです。
あと、私は帰国子女なのですが「英語が話せてすごいね」と言われることへの違和感が昔からありました。英語 × ○○の掛け合わせで、自分の言語力が初めて効力を発揮すると思ったので、成長曲線をぐんと伸ばすためにも1社目に楽天を選んでよかったなと思っています。
Ken:僕は、アメリカで生まれ大学進学を機にハワイへ移住し、卒業後も現地で働いていました。ある日、日本人経営者の方からお誘いを受け来日したことをきっかけに、日本での仕事がスタートしました。ずっと日本で働くことへの憧れはあったものの、いざ日本に来ると言語の壁にぶつかり、テレビや本、オンライン配信をみて必死に勉強したのを今でも覚えています。
Chucky:Kenさんにそんな過去があったんですね
Ken:言語の壁は、5年くらいかけて乗り越えました。キャリアの話で言うと、グローバルを意識しているというより世界がいつも近くにある感覚の方が強いです。来日して1社目の企業は、海外にも複数拠点があったためクロスカルチャー・マネジメントを経験することができました。それを遺憾なく発揮できたのが楽天での仕事です。開発組織のPMとして働いていたのですが、エンジニアのほとんどが外国籍だったことに加えシステム構築は未経験だったのでとてもチャレンジングでした。楽天は、英語公用語化が話題になったりFCバルセロナとのスポンサー契約が話題になったりと、ジールスとは違う意味でグローバルを身近に感じることが多かった印象です。
「Get things done」両社に共通するやり切る力の重要性
− 今日は、新卒と中途の両方の視点でお話が聞けそうで楽しみです。前回の前職対談(リクルート編)では、カルチャーの話が最初に出てきたのですが楽天の場合はいかがでしょうか?
Chucky:私の場合は、「楽天主義※」がとてもマッチしていて、今も自分のベースになっています。特に好きだったのは成功のコンセプトに掲げられた「Get things done」。さまざまな手段を凝らして何がなんでも物事を達成する人間という意味があるのですが、やりきる力は楽天で身についたといっても過言ではありません。
※すべての従業員が理解し実行する価値観・行動指針
Ken:やりきる力は、スタートアップで働く上でも重要な要素ですね。僕が感じていたのは社長の発信力かなと思います。全社会などで発表される内容はとても重要かつエキサイティングで推進力のあるリーダーがメンバーへ与える影響力の強さを体感しました。
Chucky:分かります。大きな課題に直面したときに、「三木谷社長だったらどう対処するのか」と社員が立ち返る指針のような存在でしたね。リーダーシップという意味では、ジールスも負けていないなと感じます。マサさんが発する言葉やエネルギーはとても情熱的で、話を聞く前後でメンバーの表情がガラリと変わる印象があります。私も、採用面接でマサさんにお会いした時は初対面なのに話が盛り上がりすぎて大幅にタイムオーバーした記憶があります。同世代で、壮大なビジョンを掲げ、多くの仲間を率いている姿を見てここで一緒に突っ走って行きたいなと思いました。
− ありがとうございます。改めて、お二人がジールスへ入社を決めた理由を伺いたいです。
Ken:僕の母親は、周囲の人をよくもてなす人でした。だから、僕の根底にも「人のために」という気持ちが強くありました。ただ、いざ社会に出るとどうしても企業存続のために売り上げを優先しないといけなかったり、配属先によってはエンドユーザーの反応が把握できなかったりと、企業の枠を超えて「人のために」価値提供できない局面に遭遇し歯痒い思いをしていました。しかし、ジールスのプロダクトビジョンを聞いてとても共感したんです。テクノロジーの力で、人が機械と対話できるようになる。チャットコマースが、世界79億人の人々のもとに届けば社会にインパクトを与えられると確信しました。僕は面接でも、「人のために」という話ばかりしていたのですが、真摯にCOOのえんちゃんが受け止めてくれて…この会社に絶対入りたいなと直感的に思いました。
ちなみに、Chuckyさんは面接でマサさんとどんな話をしたんですか?
Chucky:特に忘れられないのが「僕たちの世代は上の世代に散々お世話になってきた。今度は自分たちが恩返しする番じゃないか」と伝えてもらったことでした。納得感しかなかったし、この一言で入社を決めたと言っても過言ではありません。(笑)
Kenさんもおっしゃってますが、チャットコマースは本当にエンドユーザーのことを考え抜いて作られているプロダクトですよね。私は、今開発チームの一員としてマネジメントを担っているのですが、エンジニアと会話する中でただ指示通りに開発を進めるのではなく「この開発が本当にエンドユーザーのためになっているのか」議論されていることに感動します。
日本から世界を目指すスタートアップにおける経験者人材の役割とは
− ジールスでの働き方について教えてください。
Chucky:入社してすぐに配属されたのは新規事業のチームだったのですが、当時はクライアントが少なかったので認知を拡大する必要がありました。CEOのマサさんも含めた会議の場で、マーケティング施策の方向性は決まったものの責任者が浮いていたので「私がやります」と手をあげたんです。入社して間もない私に任せてもらえる事に驚きましたが、「Get things done」の精神でやり切ることができました。表現があっているかは分かりませんが、出る杭を伸ばす風土がジールスにはあると感じましたね。
Ken:やる気があって手を挙げれば、とんでもない裁量の業務が降りてくる。これは、目標設定にも繋がっているかもしれませんね。ジールスの場合、社内のキャリアパスというより個人のライフパス、キャリアパスをみてくれる気がするんです。社内ではもちろん、世の中でどういうバリューを発揮できるかという視点で自分のキャリアを考えたことが初めてだったのでとても新鮮でした。
Chucky:適正に応じた人事配属がなされ、配属後の異動機会も滅多にない会社も多いと聞きますが、ジールスの場合はWILLを尊重する姿勢がありますよね。異動前に、上長と1ON1の面談が組まれていて驚いたことを思い出しました(笑)。Kenさんはジールスに入社してどんなことに注力されましたか?
Ken:僕の場合、特に注力したのは組織整備です。自身のスキルアップはもちろんですが、組織のボトムアップを達成するために自分は何ができるのかを凄く考えるようになりました。異色のキャリアを歩んできた自分だからこそ、若手社員に効率的かつ効果的にレクチャーできるかもと思ったんです。所属していた部署には、僕のようなアカウントプランナーとコミュニケーションデザイナーがいたのですが、相互のコミュニケーションを指摘文句ではなく、議論の場にして活性化することをゴールに置き、いくつかの打ち手を実行しました。結果的に、事業部で最も成果を出すことができたし、組織の一体感も醸成できた気がします。
異国の地で0から会社をつくる、グローバル展開の鍵は「プロダクト」
− もう一つ、両社の共通項として「グローバル」があるかと思うのですが、ジールスの海外展開についてお二人の考えがあれば教えてください。
Chucky:私は、これまでグローバルカンパニー2社で働いてきましたが、それぞれ全く違う印象を持っています。特に鍵となるのは、やはりプロダクトだと思います。海外展開をする前から世界に通用するプロダクトと仕組みを持っているかいないかでは、その方法が異なります。ジールスの場合、日本でのアドバンテージを持って海外へ挑戦していくことになると思うので、その土地の文化や競合調査、真に求められているものを見定める審美眼が問われると思います。
Ken:まさにおっしゃる通りです。実際に、僕はUS法人における立ち上げメンバーに抜擢されているのですが、異国の地で0から会社をつくっていく痺れるような経験をしています。日本で通用していたことが通用しないのは当たり前。フロントに立つセールスはもちろん、プロダクトをより一層磨いていく必要性を痛感しています。
Chucky:ぜひ、Kenさんが現地で聞いた生の声を開発側にフィードバックしてプロダクトを進化させていきたいですね。ジールスは、開発組織をグローバルに通用する集団にしていたこともポイントだと思います。世界トップレベルの技術者集団と言われるよう、マネジメント側として今後も貢献していきたいと思います。
真のグローバルスタートアップになるために、2人の今後の野望とは
− 最後にお二人の今後の野望を教えてください!
Ken:ジールスのアメリカ展開を必ず成功させて、「ドルで稼げる」会社にすることです。今、このチャレンジができているのは日本でビジネスを昇華させてきた仲間がいてくれるから。海外に挑戦できることへの感謝は忘れずにやっていきたいと思います。早期にUSでの事業を立ち上げ、日本にいる仲間たちに恩返ししたい所存です。
Chucky:先ほどの話と重なりますが、真のグローバルスタートアップになるためにはプロダクトが肝だと思っています。ビジネスサイドとエンジニアサイドの橋渡し役として、開発方針を明確にし、世界に通用するプロダクトを作り上げたいです。また、私自身もいつか海外にチャレンジしてみたいなと思っています。実は、もうすぐ出産予定なのですが、母親になっても、やりたいことに愚直に取り組む女性になれたらなと思っています。
Ken:まずは、母子ともに健康であることをお祈りしています!最後に、間違いなくチャットコマース、Conversational Commerceの市場はこれから拡大していきます。グローバルへ挑戦する機会も増えてくるでしょう。ともに、世界と戦う仲間が増えることを願っています。今日は貴重な機会をありがとうございました!